殉教者の小徑 Şəhidlər Xiyabanı

カスピ海やバクーの街を一望できる丘の上にある、紛争犠牲者の墓地と追悼するための記念碑。1990年1月20日のソ連軍によるバクー侵攻(黒い1月事件)や、その他の紛争の際に亡くなった方々のために献花する人たちが絶えない。墓標には犠牲者の肖像が刻まれており、結婚したばかりの夫婦や幼い少女のものも含まれている。記念碑には「永遠の炎」と呼ばれる火が燃え続けており、各国首脳もここを訪れて、カーネーションを捧げている。
丘の上と下を結ぶケーブルカーFunicularの営業時間は10:00〜22:00(13:00〜14:00は除く。月曜休)で、運賃1マナトで運行されている。行きはケーブルカーで上り、帰りは階段で自然の木々に囲まれた中をのんびり下りて来るのもよい。
丘の上からはカスピ海を見渡せることができるので、その広大さを実感できるだろう。また、炎のかたちをしたフレーム・タワーズもすぐ近くに見えるので、絶好の撮影スポットでもある。
夜はライトアップされていて、オレンジ色の柔らかい照明がとても雰囲気がよい。夏場でも強い風が吹いているので、夜はあまり暑く感じることなく心地よく過ごすことができる。丘の上にはレストランもあるので、夕暮れ時に上にのぼり、夕陽や夜景を見てから食事をして、戻ってくるのもオススメ。昼間の風景とはまた違った趣がある。

■Mehdi Hüseyn Küçəsi

この記事は書籍「カスピ海の至宝 アゼルバイジャン(2016年5月出版)」に掲載されたものです。情報は2016年3月の取材時のものとなります

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