Bakı バクーとその周辺 – Bakı バクー Abşeron rayonu アブシェロン半島 Qobustan コブスタン

アゼルバイジャンの首都、
地政学的にも要衝地である・バクー

バクー油田は19世紀に開発が始まった、世界有数の生産量を誇った油田です。第二次世界大戦中、ドイツのヒトラーはバクー油田を手中に収めるため、コーカサス地方に侵攻する作戦をたてました。作戦自体は失敗しましたが、1942年の誕生日にヨーロッパを型どったケーキをプレゼントされたヒトラーは、バクーの部分を自分の分として切り取ったという、ニュース映像が残っています。それだけバクー油田がナチス・ドイツにとっての重要な場所だということだったのです。時は流れて21世紀、カスピ海のACG油田から、バクーとジョージアの首都・トビリシを通って、トルコの地中海沿岸の都市・ジェイハンまでをつなぐ原油パイプラインが落成しました。それは、BTCパイプラインと名付けられ、ロシアやイランを経由せずに西側諸国へ原油を輸送するルートができたのです。

古くて新しいハイブリッド・シティー、
魅力的なイベントも目白押し

さらに、2000年にバクー市内の史跡が「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」として、2007年にはバクー近郊の国立保護区が「ゴブスタンの岩絵の文化的景観」として、世界遺産に登録。そして、2012年ユーロヴィジョン、2015年欧州五輪、2016年F1グランプリと、大規模なイベントを次々と開催しています。このように、昔から国際社会から注目されるバクー。歴史の息吹と時代の最先端を、旅をしながら感じとってください。

この記事は書籍「カスピ海の至宝 アゼルバイジャン(2016年5月出版)」に掲載されたものです。情報は2016年3月の取材時のものとなります

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